同一の福祉用具を複数レンタルする場合、利用者の自立支援を阻害する恐れがないか総合的にアセスメントを行い、真に必要と了承された場合に限り保険給付を認めます。
福祉用具貸与において同一品目の福祉用具の複数貸与を利用する場合は、担当のケアマネジャーまたは地域包括支援センター職員が、同一品目を複数貸与する必要性が分かるアセスメント記録やサービス担当者会議でその必要性について精査を行ってください。
対象となる福祉用具貸与品目
車椅子、歩行器 、特殊寝台 、歩行補助つえ 、床ずれ防止用具 、体位変換器、自動排泄処理装置 、移動用リフト、認知症老人徘徊感知機器
※対象となる福祉用具は、以上の9種類(表1)となります。複数貸与が想定される手すりやスロープ、各種付属品は、理由書の提出は必要ありませんが、適切なマネジメントに基づき真に必要な場合にケアプランへの位置づけをお願いします。
提出書類
貸与開始前までに、町へ「福祉用具貸与 同一品目複数貸与理由書」を提出し承認を得てください。また、貸与を継続する場合は、適切なアセスメントに基づき、要介護認定の更新ごとに提出してください。
(1)同一品目の福祉用具を複数貸与する場合における理由書
(2)居宅サービス計画書(または又は介護予防サービス・支援計画書)第 1 表、第 2 表及び第 4 表の写し
(3)福祉用具のカタログ等の写し(現在貸与中の用具及び今後貸与を希望する用具の両方)
留意点
(1)居宅サービス計画書には、必ず同一品目を複数貸与する理由が明確に記載されていること。「福祉用具貸与における同一品目の複数貸与」については、真に必要な場合に限り居宅サービス計画書に位置付けられていること。
(2)サービス担当者会議の検討内容として、同一品目を複数貸与する必要性について精査したことが記載されていること。
よくある質問Q&Aおよび想定される理由(表2)
Q1.車椅子、歩行器の屋内用・屋外用の使い分けでの貸与は可能か。
A1. 適切なアセスメントに基づいて、利用者の自立支援、重度化防止の観点から屋内、屋外それぞれにおいて貸与の必要性があるのか、また利用者においても自己負担の増加に繋がることから、効果とコストを比較考慮し、やむを得ない場合に利用が可能です。
ケアプランに明らかなニーズがなく、単にサービス内容として位置づけることは適切ではありません。(同一の機器で介護者が歩行器を持ち上げたり、車輪を拭いたりするなどの手伝いができそうな場合、必要性はないものと考えます。)
Q2.屋内用歩行器2台をレンタルすることについて貸与は可能か。
A2.同一福祉用具を複数貸与することで、利用者の自立支援を阻害するおそれがないか、重度化を防止するものか、住宅改修での対応の可否等さまざまな角度から検討をした上で、真に必要な場合に限り貸与は可能です。同一品目の福祉用具を複数貸与した場合、屋内・屋外問わず、利用者へのアセスメントを適切に行い、サービス担当者会議等において、福祉用具貸与事業者との連携を図り、貸与後の妥当性、必要性の検証等を確実に行うことが必要です。
Q3.歩行器と歩行車は、同一品目として取り扱うか、別の福祉用具として取り扱うか。
A3.歩行器や歩行車はいずれも自立歩行が難しい場合に用いる歩行補助用具で、利用者の筋力や歩行の程度から選ばれるものであることから、歩行車も歩行器の同一品目として取り扱うものとします。ただし、令和6年度介護報酬改定において、歩行器は貸与または販売の選択制が導入されたが、この場合の歩行器は歩行車を除くものであるので留意ください。
表1
|
福祉用具品目 |
複数貸与が必要と |
理由書の提出の要否 |
|
車いす |
〇 |
〇 |
|
車いす付属品 |
〇 |
× |
|
特殊寝台 |
× |
- |
|
特殊寝台付属品 |
〇 |
× |
|
床ずれ防止用具 |
× |
- |
|
体位変換器 |
〇 |
× |
|
手すり |
〇 |
× |
|
スロープ |
〇 |
× |
|
歩行器 |
〇 |
〇 |
|
歩行補助つえ |
〇 |
〇 |
|
認知症老人徘徊感知機器 |
〇 |
× |
|
移動用リフト(つり具の部分を除く) |
× |
- |
|
自動排泄処理装置 (尿のみ自動的に吸引する機能のものを除く) |
× |
- |
表2
|
福祉用具品目 |
複数貸与が想定される理由 |
|
車いす |
・本人または介護者がタイヤ等の拭き取りや持ち運びをすることが困難なため、屋外と屋内で併用できない場合 |
|
車いす付属品 |
車いすを複数貸与する場合で、付属品についても必要である場合 |
|
特殊寝台 |
想定されない |
|
特殊寝台付属品 |
用具の機能を確保するために必要な場合(落下防止のためにサイドレールを設置するが、一組では落下の危険性がある等) |
|
体位変換器 |
クッションタイプ等のもので他の体位変換器と同時利用が必要な場合 |
|
手すり |
利用者の日常生活範囲において必要である場合 |
|
スロープ |
利用者の日常生活範囲において必要である場合 |
|
歩行器 |
・本人または介護者がタイヤ等の拭き取りや持ち運びをすることが困難なため、屋外と屋内で併用ができない場合 |
|
歩行補助つえ |
・本人または介護者がつえの拭き取りをすることが困難なため、屋外と屋内で併用ができない場合 |
|
認知症老人徘徊感知機器 |
利用者の安全を確保するための場合 |
|
移動用リフト |
想定されない |
|
自動排泄処理装置 |
想定されない |
複数貸与が想定されないもの
表1、2の「複数貸与が必要と想定されるもの」「複数貸与が想定/される理由」に該当しない同一品目複数貸与については、原則貸与不可とします。
ただし、町へ事前に相談のうえ、サービス担当者会議で真に必要と了承された場合に限り、下記の必要書類を提出のもと保険給付を認めることとします。なお、サービス担当者会議は必ずリハビリ職(PT、OT等)やコーディネーター等の専門職を交えて、必要性について多方面から検討してください。