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成田市の合併に関する考え方が示される 平成20年11月1日

成田市の合併に関する考え方が示される~市町村合併を考える(14)~

幾度となく関係市町の首長と懇談会を開催してきました千葉県が構想した枠組み

8月に行った成田市への合併協議申し入れに対し回答が届きましたので、その内容と今後についてお知らせします。

基本的な考え方として、誠に残念ではありますが、新たな合併協議には応じられないとの姿勢が示されています。

町では、成田国際空港を核とした国際空港都市の形成を目指し、去る8月5日に1市4町(富里市・栄町・神崎町・多古町・芝山町)の連名で成田市に合併協議開始の申し入れを行いました。
(詳しくは、広報さかえ9月号をご覧ください。)

その申し入れに対し、9月29日に成田市より文書による回答が届きましたので、全文を掲載し、ご報告させていただきます。

平成20年9月29日

富里市長 相川堅治 様
栄町長  川﨑吉則 様
神崎町長 石橋輝一 様
多古町長 菅澤英毅 様
芝山町長 相川勝重 様

成田市長 小泉一成

合併協議申入れに関する回答について

仲秋の候、貴職におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、貴職により平成20年8月5日に提出されました、合併協議申入れに関しまして、本市の基本的な考え方を回答させていただきます。
ご案内のとおり本市は、平成18年3月に旧下総町および旧大栄町と合併し、現在、新市のまちづくりに全力を傾けて努力しているところでございます。新市のまちづくりにつきましては、市域の拡大から生じる道路や農道など基盤施設における地域格差の是正に取り組み、また成田新高速鉄道アクセス事業の大規模事業にも対応していかなければならない時期となっております。更には、合併に伴う財政優遇措置には期限があることから、この特例期間の中で、人員削減などの行政改革と財源確保を図り、新市の一体化と大規模事業を推進していかなければならないと考えております。
また、成田空港を活かした地域づくりでは、現在、空港周辺9市町で構成する成田国際空港都市づくり推進会議において、地域で空港を支え育て空港があるメリットを実感できるまちづくりの推進を目指し、成田国際空港都市づくり9市町プランを策定しております。今後、空港間競争の激化も予想されるため、プラン策定後、速やかに空港周辺市町が協力連携し合い、成田国際空港都市づくりを実行に移していくことが肝要であると考えております。
このようなことから、本市といたしましては、新たな合併に取り組むよりも、当面の諸課題に全力を傾けてまいりたいと考えておりますので、ご理解を願いたいと存じます

成田市の姿勢

回答書の内容を簡単にまとめますと、

  1. 現在は、平成18年の下総町および大栄町との合併による新市のまちづくりに全力で取り組んでいる。
  2. 計画されている大規模事業に対応しなければならない時期にある。
  3. 成田空港を活かした地域づくりは、市町村合併よりも「成田国際空港都市づくり推進会議【※1】」での活動を優先し、各市町が協力連携して実行していく。
  4. このような理由(1~3)から、新たな合併に取り組むよりも、当面の課題解決を優先したい。

との内容になっています。

また、回答書提出時に小泉成田市長からは、合併協議への参加について「首長懇談会への出席も見送りたい。」との意思表示があり、事実上、「合併協議への参加には応じられない」との姿勢が示されました。

1市4町の対応

この回答を受け、1市4町では10月14日に首長懇談会を開催し、国際空港都市としての将来と今後の合併議論について意見交換を行いました。

その結果、現行の合併特例法期間である平成22年3月を見据えた合併議論の開始は困難であると判断し、「成田市を中心とする空港周辺地域での合併の必要性を堅持しつつ、その門戸を閉ざすことなく対応していく」こととなりました。

これらの内容については、各市町の首長の総意を確認した文書として下記のとおり整理したところです。

富里市・栄町・神崎町・多古町・芝山町
首町懇談会とりまとめ

本懇談会では、地方分権の進展や成田国際空港を取り巻く社会・経済環境が大きく変化する中においては、空港を中心とした市町が一体となり千葉県経済発展の先導役のみならず、日本の国際競争力を担う国際空港都市として発展していくことが更に求められることとなり、今後もこの地域における市町村合併への検討の必要性は変わることのないものと認識している。
平成22年春には、平行滑走路が2,500メートルとして供用開始され、また成田新高速鉄道の完成が予定されるなど、成田国際空港の機能拡充は着実に図られているが、更なる空港機能の拡充が必要とされ、それを実現するためには、空港と地域の共栄が不可欠であると考える。
国際空港都市を実現し、成田国際空港が日本を代表する国際空港として更なる発展を遂げるためには、成田市に中心的な役割を担っていただくことが必要であるとの認識のもと、我々は今後も空港周辺自治体の合併協議については、合併特例法の期限に捉われず、門戸を開き対応する。
以上の内容について、本懇談会の総意としてここに確認する。

平成20年10月14日

富里市長 相川堅治
栄町長 川﨑吉則
神崎町長 石橋輝一
多古町長 菅澤英毅
芝山町長 相川勝重

栄町の対応と今後の考え方

市町村合併の議論は町の将来を左右する重要な議論であり、町では、平成18年12月の千葉県市町村合併推進構想【※2】の公表後、平成22年3月の合併特例法期限も視野に入れつつ、町の最重要課題として全力で取り組んで参りました。

しかしながら、今回の成田市からの回答とこれまでの議論の経緯、更には2市4町での合併議論が再び開始される時期が不透明であることも考えますと、現状では、市町村合併の推進は非常に困難な状況にあると言わざるを得ません。

町では、当面の間、行政サービスが低下することのない健全な行財政運営に全力で取り組んでいくこととなりますが、空港圏における「市町村合併は必要である」との認識に揺らぐことはなく、再度の合併気運の熟成に応じる準備を怠ることはありませんので、町民皆様のご理解とご協力をお願いするものです。

【※1:成田国際空港都市づくり推進会議とは】

空港周辺4市5町(成田市・富里市・香取市・山武市・栄町・神崎町・多古町・芝山町・横芝光町)で構成される会議で、羽田や東アジアとの空港間競争に負けない空港とするために、地域が「空港の魅力と機能の強化」を支援し、空港を活かした地域づくりを進めることを目的に活動している会議です。

【※2:千葉県市町村合併推進構想とは】

空港の持つポテンシャルを最大限に活かせる基礎自治体として、2市4町(成田市・富里市・栄町・神崎町・多古町・芝山町)での合併による特例市への移行が必要であると示されており、町が推進する2市4町の枠組みは、この構想が根拠となっています。


千葉県市町村合併推進構想 http://www.pref.chiba.lg.jp/syozoku/a_shichou/kouiki/gappei.html

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは企画財政課です。

栄町役場 3F東 〒270-1592 千葉県印旛郡栄町安食台1丁目2番

電話番号:0476-33-7773

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