句碑巡り
ここ栄町には、多くの俳人が訪れ、句を詠みました。彼らの詠んだ句には、栄町の豊かな風土が映し出されています。
句碑の前に立ってみると、今も、変わらない温かくやさしいふるさとの情景に出会えます。
高野素十
「夜振の火 方々に燃え 沼に燃え」 夏の夜、川や沼などに火をともし、火に集まってくる漁法を「夜振」といいます。安食小学校の高台に立ってこの句を詠みました。 ◆ 安食小学校内 |
水原秋桜子
「柴漬や 古利根けふの 日を沈む」 柴を川につけて獲る漁法「柴漬」の雑魚を求めて訪れた折に詠んだものです。水原秋桜子は、高浜虚子の門を出て「馬酔木」を主宰した俳人です。 ◆ 長門谷甚兵衛橋脇 |
篠田麦子
「月の出の 川面に可るし くつわ蟲」 篠田麦子は栄町興津に生まれました。地元の風土をよく知る麦子は、この作品で水の美しいまち栄の優しい風土を詠んでいます。 ◆ 長門川公園内 |
荒木東皐
「菜の花や 利根の堤の 大曲り」 成田山新勝寺の第18世大僧正荒木東皐がお忍びで訪れた折の句です。春4月、利根川の堤に、菜の花がまるで黄色いじゅうたんのように咲き誇る様を詠んでいます。 ◆ 長門川公園内 |
高浜虚子
「水温む 利根の堤や 吹くは北」 大正6年(1917)、長門橋のたもとから高瀬舟に乗り、利根川を下りながら句を詠みました。高浜虚子は、正岡子規に師事し、「ホトトギス」を主宰しました。 ◆ 長門橋下 |
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- 2021年10月11日
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